◇松浦武四郎記念館

松尾芭蕉、本居宣長とともに三重県の生んだ三大偉人の一人、松浦武四郎の功績を讃え、貴重な資料を保存・活用し後世に伝えるため生家近くの小野江町に平成6年7月開館。

武四郎は、北海道のみならず、全国各地を隈なく歩き、その歩いた道をつなぐと日本地図ができると言われるほど、日本全土を調査しました。
中でも6度に及ぶ蝦夷地の調査は多くの著書にまとめられ、武四郎が見た景色や風物、地名、出来事などを記した野帳と呼ばれる直筆のメモ帳や地図、収集物などとともに展示されています。中でも貴重な資料1503点が平成20年国の重要文化財に指定されました。

また、館内には「一畳敷」と呼ばれる書斎のレプリカが展示されています。これは武四郎が晩年、知人を通じて全国の古社寺から材を集めて建てたわずかタタミ1畳の書斎で、実物は武四郎の没後、東京都三鷹市にある国際基督教大学の構内に移築されています。

武四郎は明治2年(1869年)に開拓判官となり、蝦夷地に「北海道」の名を与えたほかアイヌ語の地名をもとに国名・郡名を選定したことから「北海道の名付け親」と言われるようになりました。北海道全土にわたり遠くはサハリンにも、53箇所に及ぶ記念碑・銅像が建っています。

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